PFVの活動について

みなさまこんにちは。Arôme Consulting のかおるです。今日は私がお仕事で携わるPFVとPFV 賞について少しお話ししたいと思います。

この活動の趣旨、詳細についてはこのサイト内にも説明してありますのでそちらを読んで頂けたらありがたいです。

PFVのお仕事を始めるきっかけになったのは、私が嫁いだアルザスのヒューゲル家もこの団体のメンバーであるので、その時からのご縁になります。先代の夫エティエンヌも家業と共に一番情熱を注いでいた活動でもあり、彼は世界中でのチャリティイベントの企画運営、12のPFVのメンバーをまとめる仕事を常に率先しておりました。

PFV のメンバーは毎年夏に、12の家族全員が集まる年次総会のミーティングを行っています。ホストは毎年持ち回りで変わるのですが、私が嫁いだ最初の2013年は、フランス、ボルドーのバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド家がホストでした。言うまでもありませんが、世界的にも有名な超高級ボルドーワイン、シャトー・ムートン・ロスチャイルドです。同じテーブルに今は亡きマダム・フィリピン・ド・ロスチャイルドが座っていらして、私はとても緊張していたのを今でも鮮明に覚えています。ありがたいことに、マダムはとても新日家だったらしく、緊張していた私に優しく話しかけてくださりとても嬉しかったです。

このミーティングは3日間のプログラムなのですが、昼間はそれぞれWorking team とNon working team に分かれて行動します。働くチームは、現当主と次世代を継ぐ後継者の若手チームが集まり、それぞれのワイナリーの活動報告やワイン作りのノウハウ、サステイナビリティに対する取り組みなど、様々なことを共有し合います。私はNon working team だったので、次世代の子供たちと奥様たちと一緒にそれぞれの街を観光しながら、親交を深めていました。

2014年のホストはポルトガル、1882年創業のシミントンファミリー。シミントンファミリーは美しいポルトの街にあるワイナリーで、甘口のポートワインを造る家族です。ポートワインの醸造法はもちろんワインの勉強で知識として知っていましたが、美しいドゥロ川を下りながら、彼らの所有する畑と複雑なポートワインの醸造過程を実際に見ることが出来てとても勉強になりました。

2015年のホストはイタリアのトスカーナ、1385年創業のアンティノリ家。さすがは26代続く名家、歴史の深さ、壮大なトスカーナのブドウ畑、そして建て替えられたばかりの新しいワイナリーは本当に圧巻でした。こちらの現当主Piero Antinori 氏を筆頭にAlbiera, Allegra, Alessia の女性三姉妹が切り盛りしています。

2019年のホストは、フランスのシャンパーニュ、1849年創業のポル・ロジェ。個人的に、オーナー家族とはPFVメンバーの中でも特に親しくさせて頂いている、私の一番大好きなシャンパーニュハウスです。この年からPFVメンバー以外にも、世界的に有名なワインジャーナリストの方々も招待され、参加者のメンバーが更に増えたとても賑やかなイベントでした。

こういう感じで毎年12家族が一堂に集まると、今では総勢100名を超えるミーティングとなっています。私も、たまにメンバー家族に会うと、あの頃まだ小さな子供だった子達が今では家業を継いでとても立派になっていたり、勝手に成長を一緒に見守る叔母のような、そんな気持ちになっています。

PFVのメンバーとの再会は、お互い親戚に会ったようなとても温かい気持ちになり、私にとっても第二の家族のような大事な存在です。

次回は、2021年より新たに始まったプロジェクト、PFV賞についてお話ししたいと思います。

2015 年のPFV年次総会にて ホストはイタリアのトスカーナ、1385年創業のアンティノリ家

Previous
Previous

PFV賞 2022受賞パーティー